髑髏城の七人

「髑髏城の七人」、見てきました。
ゲキ×シネは(存在は前から知っていたものの)前回の「薔薇とサムライ」が初体験で、その面白さや迫力、生の舞台を見ているかのような臨場感にすっかりはまってしまい、今回の「髑髏城の七人」も見に行くぞと意気込んでいました。
公開からずいぶん経ってしまったのですが、見に行くことができてほっとしています。もしかするともうやってないんじゃないかと思っていたので……。
平日の昼間だったにも関わらず、かなり客入りはよかったようです。客層もさまざまで、新感線のファンの方もいらっしゃるようでした。
小栗旬、森山未來、早乙女太一という、若手俳優三人がカッコイイ殺陣を繰り広げるという、前評判だけでもどきどきものなのですが、本当、めちゃくちゃ面白かったです。

笑いあり、涙あり、二転三転する物語と人物模様。音と光を最大限に活用したド派手な演出と大がかりな舞台装置。
キャストの流れる汗までもが映され、物語にのめり込む一方で、「汗を拭いてあげたい!」と余計なことまで考える始末。
舞台に立つというのは、それだけでものすごくエネルギーを使う作業です。そこからさらに踊って歌って(今回は歌はナシでしたが)殺陣をするというのですから、役者さんたちのパワーと集中力には驚かされるばかりです。
高校生の時、部活で演劇をしていたのですが、おこがましいことを承知で言うと、私もスタッフになりたい! ということです(苦笑)
物語ももちろん面白かったのですが、こうして裏方目線になってしまうのはやっぱり、昔の経験の影響かなと思います。演じるよりも、演出したい。
だから今こうして、小説を書いているのかもしれません。


さて、肝心のストーリー。(ネタバレ考慮してません!)
天下統一を目論む秀吉が東征を開始した頃、というのですから、昨秋公開された「のぼうの城」と同時代ですね。日本史には明るくありませんし、どちらもフィクションということをふまえても、あちらではあんな物語が、こちらではこんな物語が、と想像するだけでわくわくします。
いわくありげな小栗君、早乙女君、ムードメーカーの勝地君、気風のいい姐御役がぴたりとはまる小池さん、はねっ返りの演技が可愛い仲さんら、客演陣の演技を新感線キャストが盛り上げ、テンポの良い台詞回しと格好いい殺陣が彩る、という構図です。
そして天魔王を名乗る、森山君。冷血、残虐の奥にかつての主君、信長公への依存という狡さが見え隠れする演技、それから華麗なマントさばき!(笑)
登場人物それぞれの思いを丁寧に追いつつ、見せ場を作る。本当、小説のお手本としたい構成でした。
中でも、早乙女君を秘かに思う小池さんの演技が素晴らしかった! また、明智のようになってたまるかと森山君を庇う早乙女君の思いには、極楽太夫とともに「どうして!」と叫びたかった。
それでも、早乙女君=蘭丸として、そこは譲れない一線だったんでしょう。互いに一言も、お互いを想う言葉を口にしなかっただけに、けれども極楽太夫の気持ちがひしひしと伝わってくる(カメラワークってすごい……!)演出だっただけに、やりきれなさが残りました。

まあその、何をどれだけ書きつづったところで本物の良さを表現するには至りません。
もうすぐ公開終了だとは思いますが、興味のある方はぜひご覧になってください。
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